コレクター福富太郎の眼~昭和のキャバレー王が愛した絵画~

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アート
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展覧会「コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画」が、東京ステーションギャラリーにて、2021年6月27日(日)まで開催されます。
4月27日(火)から臨時休館していましたが、6月1日(火)より再開となりました。

東京ステーションギャラリーでの開催後、新潟、大阪、高知、富山、岩手を巡回予定。

福富太郎(ふくとみ たろう/1931-2018)は、著名な作家の作品のみならず、美術史の流れに沿わない未評価の画家による作品であっても、自らが良質であると考えれば自身のコレクションに加えた。展覧会「コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画」では、福富の審美眼に目を向け、美人画のみならず、洋画黎明期から戦争画に至る油彩画など、約80点の作品から福富太郎コレクションの全体像を紹介します。

コレクター福富太郎の眼~昭和のキャバレー王が愛した絵画~

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鏑木清方の美人画を一挙公開

福富は事業に成功すると、幼少期からの憧れであった鏑木清方の美人画を積極的に蒐集した。第1章では、代表作である《薄雪》や《妖魚》に加え、異色作《刺青の女》など、清方の作品を合計13点展示されます。

福富による蒐集は、清方を起点に、先達であった渡辺省亭、友好関係のあった池田輝方とその妻蕉園などと、その幅を広げていった。第2章では、福富太郎コレクションの美人画を紹介。省亭《幕府時代仕女図》や蕉園《宴の暇》などに加えて、「毎晩、飽かず眺めて暮らした」という北野恒富《道行》や、上村松園の初期の重要作《よそほい》も目にすることができます。

美術史の王道を外れた作家の作品を蒐集したように思われる日本画に対して、洋画においては著名作家の作品が並ぶ。とはいえ、「その絵に惚れこむ」基本的な姿勢に変わりはない。第3章では、高橋由一《小幡耳休之肖像》などの洋画黎明期の作品から、岡田三郎助の美人画の代表作《ダイヤモンドの女》や川村清雄《蛟龍天に昇る》、そして第二次世界大戦の体験をうつした満谷国四郎《軍人の妻》といった作品まで、油彩画の数々を展示します。

コレクター福富太郎の眼~昭和のキャバレー王が愛した絵画~

コレクター福富太郎の眼~昭和のキャバレー王が愛した絵画~

コレクター福富太郎の眼 展示概要

福富太郎は、1964年の東京オリンピック景気を背景に、全国に44店舗にものぼるキャバレーを展開して、キャバレー王の異名をとった実業家です。

その一方で、父親の影響で少年期に興味をもった美術品蒐集に熱中し、コレクター人生も鮮やかに展開させました。念願だった鏑木清方の作品を手はじめに蒐集をスタートさせますが、著名な作家の作品だけでなく、美術史の流れに沿わない未評価の画家による作品であっても、自らが良質であると信じれば求め、蒐集内容の幅を広げていきます。

さらには、それに関連する資料や情報も集めて対象への理解を深め、美術に関する文筆も積極的に行いました。その結果、近代作家を再評価する際や、時代をふりかえる展覧会において欠かせない重要な作品を数多く収蔵することになったのです。これまで各地で開催された日本近代美術の展覧会に、福富コレクションから数多くの作品が貸し出されてきたことは、コレクションの質の高さと、福富太郎の見識の高さを物語っています。

福富コレクションといえば美人画が有名ですが、本展は、作品を追い求めた福富太郎の眼に焦点をあて、美人画だけではない、類稀なるコレクションの全体像を提示する初の機会となります。鏑木清方の作品十数点をはじめとする優品ぞろいの美人画はもとより、洋画黎明期から第二次世界大戦に至る時代を映す油彩画まで、魅力的な作品八十余点をご紹介いたします。

コレクター福富太郎の眼 展覧会概要

展覧会 コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画
会期 2021年4月24日(土)〜6月27日(日)
※4月27日(火)〜5月31日(月)は臨時休館(購入済の日時指定のローソンチケットの払い戻しについては美術館ウェブサイトを確認)
会場 東京ステーションギャラリー
住所 東京都千代田区丸の内1-9-1
休館日 月曜日※6月1日(火)から閉幕までは無休
開館時間 10:00〜18:00(入館は閉館30分前まで)
※金曜日の夜間開館は当面中止
入館料 一般 1,200円、高校・大学生 1,000円、中学生以下 無料
※障がい者手帳などの持参者は100円引き(介添者1名は無料)
※開催内容が変更となる場合あり
入館チケットについて ・入館チケットは日時指定の事前購入制、ローソンチケットにて販売
・ローソンチケットの残数に余裕のある場合に限り、美術館でも当日券を販売
・詳細は美術館ホームページを確認
巡回情報(予定) ・新潟県立万代島美術館
会期:2021年9月18日(土)~11月7日(日)
住所:新潟市中央区万代島5-1 万代島ビル 5階
・あべのハルカス美術館
会期:2021年11月20日(土)〜2022年1月16日(日)
住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス 16階
・高知県立美術館
会期:2022年1月29日(土)〜3月21日(月)
住所:高知県高知市高須353-2
・富山県水墨美術館
会期:2022年7月15日(金)〜9月4日(日)
住所:富山県富山市五福777
・岩手県立美術館
会期:2022年9月17日(土)〜11月6日(日)
住所:岩手県盛岡市本宮字松幅12-3
問い合わせ先 東京ステーションギャラリー
TEL:03-3212-2485